アンティーク家具の木材を見分けるには

引き出しを開けると手刻みの蟻組みが見える、アンティークの木製チェストのイラスト

アンティーク家具には通常、見える部分に使う化粧材(マホガニー、ウォールナット、オーク、サクラ、ローズウッドなど)と、内部に使う安価な下地材(マツ、ポプラ、クリ、オークなど)の2種類があります。両方を確認しましょう。化粧材は様式や価値を、下地材は製作地を知る手がかりになります。手刻みの蟻組みや鋸目などの製作痕からは、年代も推測できます。

年代別に見る、表に使われた木材

1700年頃までのイギリス家具や初期のアメリカ家具では、オークが主流でした。ヴィクトリア朝やアーツ・アンド・クラフツの家具にも使われ、力強い虎斑が現れる柾目のホワイトオークは、1900~1920年頃のミッション様式を象徴します。ウォールナットが好まれたのは18世紀初頭とヴィクトリア朝中期。18世紀半ば以降のジョージアン様式やフェデラル様式では、マホガニーが高級材として使われました。19世紀の家具にはローズウッドの突き板が見られ、ミッドセンチュリー家具ではチークやウォールナットの突き板が特徴です。

内部の木材から製作地を探る

引き出しの側板や底板、背板、天板の裏を見てください。アメリカの家具職人は下地材にユリノキ、ストローブマツ、アメリカグリをよく使い、イギリスではオークやマツ材(ディール材)が好まれました。スギ類を張った引き出しは、地域や製作年代を絞る手がかりになります。下地材は着色や艶出しがされていないため、撮影して樹種を調べるのにも適しています。

ウォールナットの主な用途を掲載したLasWoodの樹種プロフィール
塗装されていない引き出しの側板や背板は撮影に最適。LasWoodで樹種とそのプロフィールを確認できます。

作りから年代を見分ける

手刻みの蟻組みは数が少なく、幅が広めで、形にわずかなばらつきや細い墨付け線があります。機械加工の蟻組みは間隔も形も均一です。見えない部分の板にまっすぐ平行な鋸目があれば、古い縦挽きや枠鋸による加工の可能性があります。一方、曲線状の鋸目は、アメリカで1830年代頃から使われた丸鋸によるものです。一枚板の丸い天板は木目を横切る方向に縮むため、100年ほど経つと測って分かるほど楕円形になることがあります。古い家具は手が触れる部分ほど色が濃くなり、摩耗します。そこに新しい木肌が見える場合は注意が必要です。

仕上げを傷めずに樹種を調べる

樹種を調べるためにアンティーク家具を研磨してはいけません。元の仕上げも価値の一部です。代わりに、塗装されていない下地材や、天板の裏など仕上げがなくなった部分を撮影しましょう。LasWoodなら写真から樹種を判別でき、お手入れや再仕上げについてはTree Chatに追加で質問できます。高価な家具の場合は、判別結果を最初の手がかりとし、家具の鑑定士にも確認してください。

よくある疑問

アンティーク家具がマホガニー製かどうか、どう見分けますか?

本物のマホガニーは赤褐色で、木肌が細かく均一です。道管が見え、見る角度によって揺らめくようなリボン杢が現れます。見た目の印象より軽いのも特徴です。「マホガニー」とされる家具には、カバ材やガム材を着色したものも多く、そうした材には特徴的な道管やリボン杢がありません。

古い家具に使われるアメリカグリとは何ですか?

アメリカグリは主要な木材資源でしたが、20世紀初頭に広がった胴枯れ病でほぼ壊滅しました。オークに似ていますが、より軽く、大きな放射組織がありません。古いアメリカ家具の下地材によく使われています。